丹波篠山端部会

昨年に端部探索のためにトレッキングシューズを買ったのですが、その年は結局使わず。「ようし、今年(今冬)こそは!」とまず手始めに近場で途切れ県道の多い丹波篠山市周辺に行ってきた。

兵庫県道309号 福住三田線
http://michi.road.jp/Road/Hyg309_2.html

篠山の東部にアクセスするので三田からR176を使用せずに北上、その途中で橋を撮り撮り……ブロ谷川、て。

兵庫県道308号 曽地中三田線
http://michi.road.jp/Road/Hyg308_1.html
「旧鳥居前橋跡」

r12から分岐してすぐの四十九川(しじゅく)を渡っていた橋。現在は新橋が架けられ旧橋は取り壊されてしまった。



r308の曽地奥側端部は二度ほど訪れているのだが、いずれも車両限界点までしか訪れておらず今回は徒歩で母子側まで抜けられるのか、その確認のために奥まで進んでみた。
結果として抜けておらず遡行は失敗に終わった。
車両限界点より曽地川を対岸に渡り谷奥へと進んでみた、最初こそ車道のような平場は続いていたのだが砂防堰堤を越えて少し谷奥へ行ったところでプツリと途切れてしまう。
そこからは人の踏跡とおぼしき山道もなかったのだが、「ああこれが俗にいう“獣道”なのだな」と感心するくらい本当にけもの道が続いていたのでそれに倣って奥へと進んでみるも谷が二又に分かれたところでそれもプツリと途切れてしまった。
国土地理院地図より
なんか等高線がやばくね? ってくらいに何故か結構急峻な斜面でして、倒木も多数あってこれ以上進むのをあきらめました。ところで、これもう少ししたら曽地川が青野川の上流部を争奪しそうなんですよね。

■雲部車塚古墳

次の目的地に向かう前に、前から訪れてみたかった古墳に立ち寄る、「雲部車塚古墳」(くもべくるまづかこふん)。五世紀初頭(古墳時代中期)頃の前方後円墳兵庫県内で二番目、丹波地方最大の前方後円墳。とはいえ五色塚のように再現されているのならばいざ知らず、そうでなければ前方後円墳といわれても上空から眺めない限り池に浮かぶ島にしか見えない。

兵庫県道508号 瀬利小田中線
http://michi.road.jp/Road/Hyg508_1.html






県道とはいうものの、途中からは「林道 畑山線」となっている。
以前は1枚目のところからまだ奥に行けたのですが倒木で奥へ行けず、苔むし方からもずいぶん経っている様子。
前はこの2枚目のところまでバイクで来れました、前方の木に阻まれそれ以上いけませんでしたが。
3枚目ちゃんと土管が埋設されていることからもこの道かしっかりと整備された道だったことはうかがえる、詰まって流れなくなり上を流れるようになった結果大きく洗掘してしまったようだが、2015年までは埋まっていた様子。
途中4枚目のブッシュに阻まれる、まさか野生のチャノキに阻まれるとは思いもよらなんだ。
5枚目この広場で林道は終わってしまう。結局この道も抜けておらず、徒歩で行けるような山道もなかった。
6枚目ルート的にはこちらじゃないだろうかという斜面、もちろん道はない。

国土地理院地図より
二又に分かれているが上に伸びる道はなく左に分岐した道が谷をぐるりと回り込んで上っている。
地図・空中写真閲覧サービスより
1975年の航空写真、結構しっかりと整備されたようだった。その後1986年ではまだ見て取れるが、1991年では辛うじて道が確認できる程度に、周りの木々が育ったのもあるが、林業の衰退とともに廃されたのだろう。

■再び兵庫県道309号 福住三田線
http://michi.road.jp/Road/Hyg309_1.html

r309を語る上で有名な画。ルート的にはこの奥に進むのだけど道がない。

引き止まりの広場の奥に、新たに林道が左手に伸びていた。

途中造成中の作業道が分かれていたが、その前に整備されたであろうこの林道は現在使われていないらしい。

峠付近で林道から峠向きにぽっかりと口が開いていた。

原峠

峠から続く道、しっかりとわかる山道。

以前訪れた際は落橋してはいたものの土の被せられた丸太橋があったのだが、それもなくなっていた。

この県道は無事抜けていた。後川新田側の車両限界点、新たに獣除け柵が設けられていた。
国土地理院地図より
峠を越えて抜けている点線は以前からの道なのだろうか、林道は峠まではこの点線に沿って作られているようだったが、峠より向こうは描かれていない。
GoogleMapsより
この林道が整備されたのはここ10年ほどの間、割と近年らしい。少し古い空中写真だと影も形も見られない。しかし林道ができてからそれに合わせて地図上で県道指定しているとも考えにくいため、やはりもともと山道があったのではなかろうか。そうすると峠から向こう(北向き)に点線がなく後川新田向きにはあることの説明がつく。

以上、丹波篠山市内に存在する3本の途切れ県道を再調査してきたが、残念ながら抜けていたものは1本しかなかった。