暗渠めぐり@小部川3
前回は小部川の準用河川部を紹介した.暗渠めぐりなどと銘打ちながら暗渠がほとんど出てこなかったことを許してほしい.
小部川探訪(その3)支川
さて,前回は“準用河川”である「小部川」を紹介した.
今回は東向きの流れから南東方向へ流れを変えていた部分で流れ込んできていた支川についてレポートする.
とりあえずこの支川の谷頭まで行ってみることにする.
で,ここがその谷頭だ……が,実は谷頭ではない.いったい何を言っているのだ,って?
こうやって見ると確かに谷頭に見える.しかし,実は左手はかつて大きな池だった,だから谷頭と呼べるものはもう少し奥になるのである.
ではこの下に河川があるのかと問われると,実はよくわからない.
下の方から水が勢いよく流れる音は聞こえてくる.雨でも降らないとなかなか雨水管から水音は聞こえてこない,ハズ.
しかし,上で「この下に河川があるのかと問われると,実はよくわからない」と答えたのにはこれがある.そう,間を神戸電鉄の線路が分断しているのだ,しかも結構な高低差をもって.
左手の看板のところから,右手の車止めのところがその流路と思われるところなのだが,これを暗渠とするとかなり地下深いところを流れていることになる.線路のところで開渠になっているわけではないのだ.ちなみに,神戸電鉄は谷間を走っているのではなく,奥は切通しとなっており谷を横切ってきている.
ここでも,「雨水」蓋が.これが暗渠サインなのかと問われるとそういうわけでもなく,大きめの溝の上にもこういった蓋がある場合があったはず.
ここで遊歩道は終了するのだが,人の歩く道は右手に上って行っている.
その林の反対側に行ってみた,ここで開渠となっている.確かに林の下だ,左側は坂となっているので結構な高低差がついている.林の土被りを見るとそんなに地下奥深くでもないような気もするが,その先のことを考えると,やはり上流は地下奥深くになる.
こうしてみるとただの大きな溝だ……川前に軒を連ねる商店は橋をかけて入口にしている.
以上,小部川の支川を見てきた.昔の航空写真を眺めると,確かにそこには支流として小川があり,途中神戸電鉄が跨ぎ,そして上流には大きな池があったのがわかる.そこが,暗渠があるのだろうと推測される所以なのだ.